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裸の王様

裸の王様 真鍮製 王様とペテン師を描いてあります ピンバッジ アトリエ芸文 井上康太郎
裸の王様 ピンバッジ アトリエ芸文 井上康太郎

裸の王様のピンバッジをデザイン・製作いたしました。


高さ29mm幅21mmの小ぶりの大きさです。



[あらすじ]

むかしのある国の王様のお話です。王様は新しい服が大好きで、きれいな服を着て、みんなにいいねと言われることが好きでした。


ある日、世界でいちばんの布が織れるという職人が街にやってきました。


この布はとても美しい色をしている特別なものと言い、ただ、バカな人や仕事の出来ない人には見えない布と説明します。


それは街の噂になり、たちまち、王様の耳にも入りました。


王様は多額の金品を職人に渡し、注文して楽しみに待ちます。


部屋に、はた織り機が置かれました。

ただ、職人が布を織っているよう見えますが、糸も布もありません。


王様は、はた織りの様子を見たいのですが、見えないとバカに思われるので躊躇して、かわりに頭の良い家来を向かわせることにしました。 


家来は、はた織りの部屋に入るものも、織り機には布がありません。

家来は思いました。自分はバカなのだろうかと。

しかし、家来は見えないにもかかわらず、なるほど美しい布だと讃え、王様に報告します。


王様は、さらに別の家来も、はた織り部屋に向かわせますが、やはり同じように、素晴らしい布だと、王さまに報告します。


 

ついに、王様も、織り機の部屋に行きます。

何もないじゃないかと、王さまは思いましたが、王様は自分がバカで王様にふさわしくないということになるのがおそろしくなります。


結局、王様は二人の家来と同じように素晴らしい布だと讃え、この布で洋服を作ることになります。

 

職人は、ハサミで布を切り、針で縫う仕草をし、ついに王さまの新しい服ができあがったことを報告します。


王様はさっそく新しい服に着替えると

、その場にいた皆が素晴らしいと称賛します。


そして、ついに新しい服で行進パレードの日となります。


パレードでは、街の人達も素晴らしいと称賛し、王様も喜んでおります。

 

ところが、小さな子どもが王様に向かって言いました。


裸だよ。


すると、今度は街の人達も裸だと言うようになりました。


王様は、パレードが終わるまで裸でした。


[製作あとがき]

こちらの、裸の王様のデザインは、私が三年程前に描いたものです。

職人を名乗るペテン師のデザインですが、いかにもインチキ野郎という感じを出すために、お尻のカタチや髪型を工夫しました。

王様のデザインは、トランプのキングのような顔立ちでありながら、ぽっちゃり体型で、それでも足は細く、全体として可愛い感じになるように描いております。

 

ちなみに、裸の王様は、原作タイトルの直訳は王様の新しい服です。

それはそれで、皮肉が利いていて良いですね。

 

カバンや帽子などにつけていただくことを想定し、今回はピンバッジとして製作いたしました。